車窓
電車に乗って 何も考えず
景色を眺めていた
聲が聴こえた
僕を詰る聲が 僕に言ってる
僕を観てる 僕を嗤ってる
止まぬ喝采 歓喜に叫ぶ
止まぬ喝采 狂気に浸る 断罪 贖罪
窓に見える 景色は ただ滲んで映り 心の悲鳴は
誰に届く
届かぬ悲鳴に 唯々窶れて
また瞳は閉ざされる
聲に出せず 悔しさだけが
心を満たしていく
聲が聴こえた 僕を嗤う聲が 僕に言ってる
僕を観てる 僕は耐えられない
母さん 貴女の子供は
今日も化け物を見るような目で観て嗤われ
独り帰って来ました
一筋も光の入らない暗闇の中 僕は独り手首に……ありがとう
優しさを感じる度に悲しかった 涙が出そうだった
気が狂いそうだった さよなら
止まぬ喝采
歓喜に叫ぶ 止まぬ喝采 狂気に浸る 断罪
贖罪
他人と差などない 腕も足も傷付く心も 持っているのに
消えてゆく灯 舞い上がる 押し潰された聲 一度も伝わらぬまま空に
届かぬ悲鳴に 唯々窶れて
また心は閉ざされる
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